いまから2年半くらい前、お金に苦しんでいた時期がありました。
苦労話や貧乏自慢はあまり好きじゃないので、
ここでは詳しくは書きませんが
売上も思うように上がらず、貯金も底をつき、返さなければいけないお金もあり、
生活にはまったく余裕がなく、身体も不調で、
精神的にも肉体的にもかなりストレスの多い苦しい時期でした。
「どうしたらもっと稼げるんだろう?」
「どうしたら生活が楽になるんだろう?」
「いつまでがんばればいいんだろう?」
そんなことを毎日考えていたように思います。
そんなとき
たまたま本屋さんの前を通りかかって
平積みされていたのがこの本。
誰も教えてくれないお金の話(うだひろえ著)
お金に困っていた私は、ふとその本を手に取り、パラパラと立ち読みを始めました。
そこに載っていたのはこんなマンガ。
「こ、これは・・・・!!」
このセリフはまさに、当時の自分を代弁したものでした。
「これはいまの自分に必要な本だ!」
そう直感した私は、
そのまま本を持ってレジに向かいました。
そしてそのままカフェに入り、貪るように読みました。
「そう、そう、そうなんだよ・・・」
と本の内容にイチイチ共感し、泣きそうになったことを覚えています。
何度かその本を読み返し
自分にはお金に対する知識が足りていないこと、
いままでお金に対して向き合って来なかったことに気がつきました。
お金に対する知恵には、IQ面とEQ面があります。
IQ面は、例えば経理や会計などの知識。
家庭でいえば家計簿や保険、住宅購入などのローンの知識にあたります。
EQ面は、お金に対する考え方や感情のこと。
例えば「お金は汚ない」「お金持ちは悪人」などの間違った思い込みを持っていると、お金を稼いだり貯めたりするのが難しくなります。
私はお金に対しての勉強はしてきたつもりだったのですが
それはお金のEQ面に偏っていたことに気がつき
IQ面の勉強が不足していることを痛感しました。
それは例えば
自動車を運転する心構えはしっかりしているのに
肝心の運転方法や交通ルールを把握していないのと同じです。
思えば、起業してから経理関係は税理士さんに丸投げで
領収書を年一回、一年分郵送することしかしなかったし。
(今思うと、ひどすぎる・・・汗)
「これはお金の勉強をしなければ!」
と思い、まずは税理士さんにから経理業務を引き取りました。
まずは一年、自分で経理業務をしてみることにしたのです。
当時は弥生会計ソフトを買うのも厳しかったので
エクセル表を作ってもらい、そこに仕訳を入力していきました。
入力しながらわからないことを税理士さんに質問し
ひとつひとつ教えてもらいました。
入力を進めていくごとに
「なるほど、お金ってこうやって動くのね」
という発見と
「そりゃダメだよね、これじゃ・・・(=_=;)」
という落胆がありました。
妻も本を読んで共感してくれたようで
本にある簡単なやり方で家計簿をつけるようになりました。
最初のうちの家計簿は、当然赤字。
赤字の家計簿を見るのはショックでしたが
それでも「赤字という事実の把握」ができたことがスタートでした。
「収入の2割を貯金する」という習慣をはじめたのもこの頃だったと思います。
(最初はすげー辛かった!!笑)
保険についてもちゃんと考えました。
街中にある保険の窓口などに行っても、
よくわからない人生シミュレーションをされてみたり
商品の説明を受けるだけなので、
保険の本質も目的も仕組みも、必要な商品もわからず。
幸い、友人に信頼のできるライフプランナーがいたので
保険を選ぶ前に必要な知識や情報をゼロから教えてもらいました。
それこそ「年金ってなんなの?」というところから(苦笑)
きちんと知識を身につけたら、
保険のセールスマンの言いなりになるのではなく
自分でちゃんと保険商品も選べるようになりました。
お金関係の本を買って読んだりもしましました。
あまり難しい本だと挫折するので
コンビニでも売っているようなムック本を選びました。
セミナーにも夫婦で参加しました。
なかでも「ファイナンシャルアカデミー」という団体のセミナーは
いまでも役に立っています。
そうして、少しずつですが
お金に向き合い、勉強をし、知識を蓄えていきました。
それにともない、お金の流れも健全化していきました。
会社の数字もある程度見えてくるようになったので
資金繰りに困ることも少なくなったし
売上も順調に伸びてきました。
(3期連続増収増益中です)
赤字続きで見るのも苦しかった家計簿も
いまでは一定額を毎月貯金できるようになりました。
会社だけでなく、家庭のP/L(損益計算書)とB/S(貸借対照表)もつけるようになりました。
もちろん、他にもいろんなことを学びました。
ビジネスに必要な経営面やマーケティングのことなどもです。
お金のメンタルブロックもたくさん手放してきました。
いま、ちゃんと稼げるようになってきているのは
お金の勉強をしたおかげだけではありません。
でもお金の勉強をしなかったら
いまの状況はなかったと思います。
そのきっかけを与えてくれたこの本は
私の人生のひとつのターニングポイントだったと言えます。
私は運良くこの本に出会いましたが
いまこの瞬間もお金に関して悩んでいる人もいると思います。
家計のこと、
事業のこと、
住宅と不動産のこと、
保険のこと、
老後のこと、
子育てのこと。
人生に必ず付いて回るお金について
この本ではマンガ主体でわかりやすく書いてくれています。
お金の本って難しいことが書いてありそうで読むのも勇気がいりますが、
マンガなら気軽に読めるかと思います。
読みやすいマンガである程度の知識と関心を身につけてから
必要ならもっと本格的な勉強をしていったらいいと思います。
「お金の勉強って何をしたらいいの?」
「節約したって、ぜんぜんお金が残らない!」
「なんで貯金が貯まらないの?」
「もっとお金があれば楽になるのに!」
そう思っている人には、ぜひ読んで欲しい一冊です。
この一冊に出会えたことに感謝を込めて。
(追記)
著者のうだひろえさん、お子さんが生まれたようで
子育てに関するお金の本も出してるみたいです。