1月1日、東京証券取引所グループと大阪証券取引所の経営統合が行なわれ、日本取引所グループが発足しました。
国内1位の東証と国内2位の大証が統合されたことで、アジアで最大、世界でも第3位の証券取引所となります。ビッグですね。
以前、東京証券取引所に見学に行ったことがあります。
起業家仲間で「お金の勉強をしよう!」ということで、日本銀行と東証を見学しました。
いずれも普段見れない場所なのでおもしろいですよ。一度行ってみることをおすすめします。
東証の見学では、施設内を巡っていろいろな説明をしてくれるのですが、とても印象に残った話がひとつあります。
それは、東証の約定システムのルールについて。
東証の約定システムは、2つのルールで運用されているそうです。
それは、
1.一番安い売り注文と、一番高い買い注文を約定させる(価格優先の原則)
2.同じ値段の注文の場合、注文の早い順に約定させる(時間優先の原則)
というもの。(ザラバ方式)
これを聴いたとき、ものすごい衝撃を受けました。
東証の1日の取引高は数百億~数千億円。そこから東証へ手数料が支払われます。おそらく1日数億円の売上。
その膨大な売上を支えるシステムが、たった2つのシンプルなルールに支えてられている。
この事実を知ったとき
「東証、すげぇっっ!!!」
って思いました(笑)
もちろん、これは一番単純化した話だと思います。
実際の運用には、その他のたくさんの部分を考える必要もあります。
システムもかなり複雑なものだと思います。
しかし、その根幹となるアルゴリズムが、美しいまでにシンプルなことに驚きました。
エレガントささえ感じます(笑)
最近、輸出入ビジネスを勉強している関係で、よくオークファンを見ているんですが、同じ気持ちになります。
プログラミングをかじった人ならわかると思うんですが、オークファンって難しいことは何もしてないんですよね。
入力された検索キーワードを元に、ヤフオク、楽天オークション、モバオク、ビッダーズなどの落札価格を検索してくるだけ。
おそらくAPIを叩いているだけだと思います。プログラムとしては、その根幹はすごく単純です。ちょっとプログラミングを勉強した人なら、同じようなものを作れちゃうんじゃないでしょうか。
流行っているウェブサービスを見ていると、たまにこういう「上手いなぁ」と思えるサービスに出会います。
難しいことは何もしていない。
でもちゃんとニーズをとらえ、価値を創り出している。
そういうサービスを見るたびに、悔しい気持ちになります(笑)
シンプルだけど、大きな価値を作り出せるもの。
そういう本質を見極めたビジネスを目指していきたいものです。